実家の器 金継ぎできた

2020-10-28

先日、実家から持ち帰ったたくさんの欠けた器たち。

その後金継ぎ練習台として、修復完了しました。

いやあ。

金継ぎ楽しい!

焦って作業すると、これまでの作業と待ちが水の泡に・・・・
荒く作業すると、その後の工程でその荒さが浮き彫りに・・・
全てが教訓めいていて
しかも、自分の行いが全て自分に帰ってくるところがたまりません。

金継ぎというだけあり、最後のし上げには本来「金」を用いたいところなのですが、金はとても高価なため、代用金という安価な金属粉を用いています。
もっと練習を積んで、いつかは純金で仕上げてみたい。

では、器のビフォーアフターをば。

ビフォー

アフター

ビフォー

アフター

ちなみにこの器
母の手作りだそう
それにびっくり

ビフォー

アフター

思った通りの素敵な仕上がり

金継ぎの主な工程としては
①欠けを充填する
②ヤスってなめらかにする
③漆を塗って補強する
④金属粉を蒔いて彩る(補強もかねて)

この②のやする作業がすごく好き。
結構地味に時間のかかる作業なのですが、焦れば研ぎすぎて凹む。
急いでやろうとすると、呼吸が乱れてとっても疲れる。
コツコツ地道に。
そして呼吸が乱れぬように、丁寧に吸って吐いてを繰り返す。

呼吸的には本当にヨガに近い。

あと、肩の力が入ってしまうと
作業後の疲労感が半端ないので、意識的に肩の力を抜いて作業を行なっています。

この「意識して力をぬく」ことがすごく心地よい。

夏に、自律神経のバランスを崩してしまった私でありますが
そんな金継ぎのように神経を集中する作業は今するべきではないのでは?とたまに言われたりもしますが、今の私にとってこの金継ぎは、逆に心を鎮めるよきものとなってくれている気がします。

でも何事やりすぎは禁物。
そして私は、元来やりすぎてしまうたちですので
15分、30分と時間を区切りタイマーセットで作業しております。

この時間を区切ることも、
やり過ぎ性な私にはある意味訓練的でよい。

その後、実家に器をおさめに。
両親ともに喜んでくれて、食器棚の奥にしまいこまれた
はげしく欠けちらかした器たちをさらに十数枚持って帰りました笑

しばらくは、練習台に困らない。

金継ぎ。
プロに頼むと、器以上の金額が修復代にかかってしまったりもしますが、
それだけ、手間暇がかかってるから当然。
でも、自分でやれば少しの材料とあとは時間さえあればできてしまう。
もちろん仕上がりはプロにかなうわけないけれど
自分で時間をかけて修復した器は
愛おしさ倍増です。

物を大切にする気持ちって
その物とともに過ごした時間にも比例すると思うんです。

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